トランプ政権の規制緩和が放送通信分野の大型M&Aを促進

今回の取引でシンクレア傘下のテレビ局は全米70%以上の世帯をカバーすることになるそうです。このようなM&Aはトランプ政権による放送通信分野の規制緩和の方針がなければありえませんでした。

もともと保守系メディアとして知られトランプ政権とも親密な関係にあるシンクレアが強大になりすぎて保守的な主張を浸透させていくことが懸念されています(とKQEDで言っていました)。

3年ほど前にFCC(連邦通信委員会)の承認が見込めず立ち消えとなった、ソフトバンク傘下のスプリントによるTモバイルの買収についても、規制緩和の流れを受けて交渉が再開しているようです。

「このようなご時世だからこそ事実にもとづく報道に価値がある、だから寄付にご協力を」

KQEDのキャスターたちは、大統領選挙の直後はしゅんとしていましたが(反省会みたいな番組をよくやっていました)、最近はロシア疑惑などの報道に気勢をあげていて、寄付金募集キャンペーンの声にも張りが感じられます。

セールストークは相変わらずしつこいですが、独立メディアとしての誇りや気概が感じられます。情報量が多くて活発な議論が交わされるKQEDのラジオ番組は、私がこちらでの暮らしを気に入っている理由のひとつですが、ネットでのライブ配信やスマホアプリがあって日本でも聴こうと思えばいつでも聴けます。

KQEDを聴いてみる → http://www.kqed.org/radio/listen/

最近のM&A案件

最近2~3週間で話題になったテクノロジー関連のM&Aは下記の通りです。

☆TribuneをSinclairが買収(メディア;$3.9B)
・Kate SpadeをCoachが買収(アパレル;$2.4B)
・Lattice DataをAppleが買収(ダークデータ解析;$200M)
・MindMeldをCiscoが買収(音声AIプラットフォーム;$125M)
・ApteligentをVMwareが買収(アプリ性能監視)
・InfogramをPreziが買収(データ可視化)
・nilandをSpotifyが買収(音楽検索)
・ROKITTをIo-Tahoeが買収(データサイエンス)
・BedditをAppleが買収(睡眠モニタ)
・ClaimdogをCredit Karmaが買収(州が管理する未請求資産の検索サイト)
・OwlchemyをGoogleが買収(VRゲーム)
・CraftsyをComcastが買収(手芸用品通販サイト;ハウツービデオも配信)

記事提供:TransCap 

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Trans-it Capital (TransCap) は米国シリコンバレーのコンサルティング会社です。国際的なビジネスとベンチャー投資の経験を生かして、新規事業開発に関するサービスを提供しています。M&A分野では、日本企業による海外企業の買収や事業資産の売却を支援した実績があります。「米国IPO週報」では、米国市場で資金調達したばかりの有望企業やテクノロジー関連M&Aの動向について毎週アップデートしています。
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