~かまぼこ小田原御三家の一角~
(株)丸う田代(TSR企業コード:360027040、法人番号:8021001033194、小田原市浜町3-6-13、設立1951(昭和26)年1月10日、資本金1200万円、田代勇生社長、従業員75名)は10月1日、破産申請を弁護士に一任した。
負債総額は24億2446万円(2020年3月期末時点)。
かまぼこを始めとする水産練製品および塩干ビン詰などの水産加工品の製造・販売業者。
1869年の創業以来、約151年の業歴を数え、小田原名産のかまぼこでは御三家の一角に数えられていた。
現社長の田代勇生氏は5代目で、豊洲市場をはじめとした市場を通してスーパーや百貨店などの量販店や食品製造・販売業者筋に納入。また、高速道路のサービスエリアや箱根・小田原地区の土産物販売店などにも納入するほか、直売店での一般個人向け販売も手掛け、ピークの1992年3月期は売上高25億6300万円を計上した。
しかし、近年は嗜好の変化や消費低迷などで販売不振に陥り減収基調が続いた。2015年3月期に入り、神奈川県中小企業再生支援協議会の支援・指導を受けながら経営再建を目指すこととなり、長期経営計画(期間10年)を策定して不採算事業の整理縮小を進めていた。
2020年3月期の売上高が14億5298万円にとどまり7205万円の最終赤字を計上。業績不振に歯止めがかからないなか、「新型コロナウイルス」による影響で、箱根・小田原地区の土産物販売店への販売量が極度に落ち込み、さらに直営2店舗(元箱根港店と小田原駅前店)も4月の緊急事態宣言以降、休業を余儀なくされた。
また、百貨店など一部の小売業者の自主休業によって販売が減少。4~5月の売上高が前年同月比で半減するなど、厳しい経営が続き、事業継続を断念した。
首都圏に展開する寿司店チェーン「寿し常グループ」を運営する豊田と関連会社の益子食品は7月13日、東京地裁から破産開始決定を受けた。負債は、豊田が30億679万円、益子食品が15億6240万円。
「AKUBI」の名称で電力やインターネット接続サービスを展開するあくびコミュニケーションズが2月28日、東京地裁から破産開始決定を受けた。