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書店チェーンのフタバ図書が事業再生ADR 新会社へ事業譲渡

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公開日付:2021.01.28

 1月28日、(株)フタバ図書(TSR企業コード:740122053、広島市)はファンドなどが出資する新会社に、3月1日付で事業譲渡すると発表した。事業再生ADR手続きを活用する。
 1913年創業の老舗書店。広島県内を中心に関東圏にも店舗を展開する大手書店。CDやDVDなど音楽映像関連、インターネットカフェ、リサイクル事業、未来型書店コンビ二、コインランドリーなどグループと連携しながら多角化を進め、「複合専門書店チェーン」として高い知名度を有している。
 積極的に出店などの投資を重ね、2018年3月期には売上高260億円をあげていた。しかし、投資費用を借入金に頼った資金運営で、財務強化が課題だった。2019年6月には、一部店舗で「物流システムのトラブルにより未入荷が発生するなど、全店的に入荷が不安定な状態となっています」との案内を掲げ、顧客や取引先などから注目を集めていた。
 3月1日付で(株)ひろしまイノベーション推進機構(TSR企業コード:742209040、広島市)が運営するファンドなどが出資する新会社にフタバ図書とグループ会社の主要事業を譲渡する。新会社は昨年11月に設立されており、資本金は5,000万円。事業譲渡日までに、(株)フタバ図書へ商号を変更する。同推進機構が普通株式ベースで過半数を保有する。もみじ銀行も普通株式を持ち、日本出版販売(株)(TSR企業コード:130976210、千代田区)や(株)広島マツダ(TSR企業コード:740106899、広島市)などは種類株を持つ。
 新体制の下、特徴である複合書店モデルを発展させる方針。

フタバ図書の「ご案内」(2019年6月撮影)
フタバ図書の「ご案内」(2019年6月撮影)©東京商工リサーチ

東京商工リサーチ「データを読む」より

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