適用拡大後に予想される影響では、「法定福利費の増加」が3,308社(構成比47.7%)で最多だった。続いて、従業員501人以下の企業を中心に「無い/分からない」(2,281社、構成比32.9%)、「社会保険事務の負担増」(1,700社、同24.5%)、「短時間労働者の勤務調整や退職」(1,380社、同19.9%)、「人員確保難」(950社、同13.7%)の順。
企業業績に直結するコスト面への影響がトップだったが、勤務調整や人材流出、採用難から生じる労働力不足を懸念する意見も少なくない。
予想される影響で「法定福利費の増加」を選択した3,308社に、コスト増への対策を聞くと、「人件費以外の経費節減」が1,472社(構成比44.5%)でトップだった。次いで、「人件費(残業削減など)の抑制」が1,214社(同36.7%)、「無い」937社(同28.3%)の順。
また、「正社員の削減」188社(同5.7%)、「短時間労働者の削減」484社(同14.6%)など、人手不足感が強まる中、人員削減で法定福利費を直接抑える意向は少なかった。