らでぃっしゅぼーや「ぱれっと」
らでぃっしゅぼーや「ぱれっと」


携帯端末で有機野菜販売網を築こうと目論んだドコモ

らでぃっしゅぼーやは、2012年2月期の売上高が220億4600万円。経常利益が3億1900万円の小規模企業。売上高4兆円を超えるドコモが欲しかったのは、同社が契約している2600軒の農家ネットワークでした。

同業の大地を守る会によると、日本の耕作面積における有機畑の割合はわずか0.22%。極めて数少ない農家との繋がりをもっていたのが、らでぃっしゅぼーやでした。

ドコモは自社が抱える6000万ものユーザーと農家を繋ぎ、野菜の販売網を築こうとしたのです。売買代金を携帯電話の料金に内包してしまえば、有機野菜が高い(らでぃっしゅぼーやの基本パックは野菜10選と果物で3,294円)というイメージを水面下に沈めることができると考えたのです。

狙いは悪くないのですが、ユーザーのことが見えていなかったと言わざるを得ません。アマゾンが2017年に高級自然食品スーパーの「ホールフーズ・マーケット」を買収したのが象徴的。一般消費者が生鮮食料品をネットで即決する時代は、まだまだ先です。

ドコモはdショッピングという自社の通販サイトで、野菜の取り扱いを始めましたが、マーケティング戦略もままならず、細々と運営する結果に。事業を拡大することもできず、農家を増やすこともできず、あえなく撃沈したという訳です。