欧米メディアで読む「南北首脳会談の評価」と「米朝会談の行方」

※この記事は公開から1年以上経っています。
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「本当の交渉」は米朝首脳会談に期待するしかない・米CNBC

4月30日の米CNBCは「非核化を実現するために、米朝首脳会談への期待は大きい」との記事を掲載した。同記事も上記のニューヨークタイムズやCNNと同じく、南北会談で朝鮮半島非核化についての詳細が全く示されなかったことを指摘。「北朝鮮が核兵器を放棄する見通しは乏しい」とした。その理由として、朝鮮半島非核化の声明はこれまでの2回の南北会談でもなされたものであり、今度の南北の共同宣言にも法的拘束力はなく、非核化の具体的な手順や時期の詳細の明示もない、非核化の定義も双方で異なりうることを挙げた。

そのうえで、本当の交渉は南北会談ではなく、米国と北朝鮮の会談に委ねられるとした。「米朝会談は漠然としたものでも何らかの合意を意味し、非核化への過程につながる」というのが理由だ。そのうえで「米軍の韓国駐留を含め、北朝鮮の安全保障について米がどう譲歩するかに焦点が当てられるだろう」とコメントしている。

同日のCNBCは別の記事で、トランプ大統領が金委員長との首脳会談について、「楽観論と悲観論のバランスを取ろうとしている」と指摘。トランプ大統領は金委員長との会談を単なる外交政策ではなく、「メディア上の大イベント」と考えている可能性があると報じた。

トランプ米大統領
トランプ大統領には米朝会談もメディア向けのイベントか?(Photo By COAST GUARD COMPASS)


<参照記事>
https://www.independent.co.uk/...
https://www.independent.co.uk/...
http://time.com/5257062/north-...
https://www.nytimes.com/2018/0...
https://edition.cnn.com/2018/0...
https://www.cnbc.com/2018/04/3...
https://www.cnbc.com/2018/04/3...

文:Yuu Yamanaka/編集:M&A Online編集部

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