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三越伊勢丹、M&Aでコト消費を収益源に エステ・旅行会社を相次ぎ買収

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三越伊勢丹はエステサロンの運営会社を買収した(イメージ写真)

背景に百貨店の苦戦、その他事業の収益拡大急務

 新事業の強化を急ぐ背景には主力の百貨店事業の苦戦がある。1月27日に発表した2016年4~12月期連結決算では、売上高が前年同期比3.9%減の9306億円、営業利益が36.2%減の196億円と減収減益となった。セグメント別にみると、百貨店事業の営業利益は56.7%減の88億円とほぼ半減した。

 中国人の「爆買い」が一服するなど、訪日旅行客に向けたインバウンド消費に一時の勢いを失う一方で、コト消費などの体験型消費はインバウンド向けにも伸びが続いているもよう。子会社の三越伊勢丹旅行は昨年10月、インバウンド向け旅行サイト「VOYAGIN」でプレミアムクルーザーで行く富士山と箱根の日帰り旅行の紹介を始めた。飲食店の企画運営会社「三越伊勢丹トランジット」では、8月に設立した新会社がオーストラリア発のイタリアンレストランを今年4月に表参道ヒルズへ出店する事が決まった。

 旅行や飲食・ブライダルなど「コト消費」を主体とする「その他事業」の売上高は4~12月期に前年同期比3.5%増の588億円、営業利益は約3倍の18億円と好調に推移している。営業利益ベースでは連結全体に占める比率が約1割の規模まで成長している。

 2017年1~3月期からはニッコウトラベルやソシエ・ワールドの子会社化による収益貢献が始まる。三越伊勢丹グループとの相乗効果も発揮して「その他事業」の収益は来期から本格的に拡大しそうだ。コト消費の拡大を一段と取り込むため、三越伊勢丹がさらなるM&Aに動く可能性もありそうだ。

文:M&A Online編集部

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M&A Online編集部

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