足元の2024年のMBOで例年以上に目立つのが投資ファンドの存在。ここまでの6件中、アオキスーパーの案件を除く5件には投資ファンドが絡んでいる。しかも、そのうち4件は海外投資ファンドだ。
1月末に始まったベネッセホールディングスのMBOでは同社創業家がスウェーデン投資ファンドのEQTと組んだ。総額2079億円に上る。
MBOをめぐってはここへきて巨額案件が相次いでいる。中堅や地方の上場企業にとどまらず、大手クラスにも波及してきたからだ...
LSEGが集計した2024年1月のM&A(企業の買収・合併)実行額は世界で前年比62.8%増の2380億5687万ドルとなった。セクターではハイテクやエネルギー電力、金融が多かった。
2023年のIT・ソフトウェア企業を対象にしたM&Aは、2014年からの過去10年で最多の181件(2023年12月27日現在)で、コロナ禍で同業界のM&Aが活発になった2021年の163件を抜いた。
2023年10月のM&A件数(適時開示ベース)は85件と前年を2件上回った。9月は7カ月ぶりに前年比マイナスとなったが、ひと月で増勢を取り戻した。一方、取引金額は2143億円にとどまり、今年3番目の低水準だった。
2023年7月のM&A件数(適時開示ベース)は74件と前年を17件上回った。前年比プラスは5カ月連続で、国内、海外案件とも堅調に推移した。取引金額は1566億円と低調だった。5~6月は2カ月連続で1兆円を超えたが、大型案件が乏しかった。