業界別で11月、比較的目立ったのがゼネコン(総合建設業)と自動車部品だ。
大成建設はピーエス三菱をTOBで子会社化すると発表した。最大240億円で株式50.2%を取得する。ピーエス三菱は高速道路の大規模リニューアルやコンクリート橋梁新設工事などに強みを持つ。
大林組は水処理関連施設の建設工事を主力とする米国MWH US アクイジションズ(コロラド州)を約194億円で子会社化することを決めた...
2023年第3四半期のTOBは件数、金額ともに第3四半期としては2年連続の増加となった。年間累計件数では47件。一方、年間累計取引金額は第3四半期で追い上げて2兆6593億円と昨年通年を上回り、3年ぶりの増加が確定している。
2023年8月のM&A件数(適時開示ベース)は前年を22件上回る95件と、3月(105件)に次ぐ今年2番目の高水準だった。前年比プラスは6カ月連続で、国内、海外案件がいずれも好調を維持した。1~8月累計は670件と前年を82件、率にして14%上回るハイペースで推移している。
2023年6月のM&A件数は前年より1件多い74件だった。前年比プラスは4カ月連続。一方、取引金額は1兆1444億円。JSRが官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)による買収提案を受け入れる案件が約9000億円に上った。
2023年第1四半期(1~3月)のM&A件数は275件と前年を38件上回る高水準で推移した。前年の年間件数は949件とリーマンショック後の最多を2年連続で更新したが、現状のペースでいけば、今年は年間1000件の大台乗せが見込まれる。