業績回復が鮮明な「ANA」と「JAL」成長速度に違いが生じる要因は?
航空会社大手のANAホールディングスと日本航空の業績回復が鮮明になってきた。両社はともに2023年3月期に3期ぶりに黒字化し、2024年3月期第1四半期も4期ぶりに黒字を達成した。
「カラオケ ビッグエコー」を展開する第一興商<7458>と、「カラオケ まねきねこ」を展開するコシダカホールディングス<2157>のカラオケ大手2社がそろって業績を伸ばしている。
第一興商は2023年8月に発表した2024年3月期第1四半期決算時に通期の業績予想を上方修正。コシダカホールディングスも2023年4月に発表した2023年8月期第2四半期決算時に通期の業績予想を上方修正した。
両社はともにコロナ禍でカラオケ需要が激減し営業赤字に陥ったが、行動制限の緩和などの措置を受けて業績が好転しているのだ。増加しているインバウンド(訪日客)によるカラオケ利用の増加も見込めるため、さらなる上振れもありそう。
このままアップテンポのリズムに乗り”高得点”を続けることができれば、コロナ禍越えもそう遠くはなさそうだ。
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第一興商は2024年3月期第1四半期の業績がカラオケや飲食店舗での集客が当初の想定を上回り、売上高、利益ともに増加したことから、2024年3月期通期の業績予想を見直し、売上高は35億円多い1445億円(前年度比12.8%増)に、営業利益は30億円多い180億円(同38.9%増)にそれぞれ引き上げた。
コロナ禍の影響の少なかった2020年3月期の実績(売上高1462億9700万円、営業利益190億5800万円)と比べ、売上高は98.8%、営業利益は94.4%のところにまで戻してきた。
同社は通期の修正と合わせて2024年3月期の上半期(第2四半期)の業績も修正し、売上高で21億円、営業利益で20億円引き上げた。これは下半期の業績が当初予想よりも売上高で14億円、営業利益で10億円の増加に留まる計算になる。
売上高は上期増加分の3分の2、営業利益は上期増加分の半分という水準であり、インバウンドの状況を踏まえると、下半期の数字が膨らむ可能性はありそうだ。
コシダカホールディングスは、2023年8月期の売上高は当初予想よりも4億6900万円多い538億3000万円(前年度比41.7%増)に、営業利益は1億4000万円多い75億7000万円(同3.4倍)にそれぞれ引き上げた。
コロナ禍の影響のなかった2019年8月期の実績(売上高658億4000万円、営業利益95億700万円)には、まだ開きがあるものの、その差は徐々に縮まっている。
同社の業績予想の修正数字は、2023年8月期第2四半期に期初予想を上回った額を通期予想に加算しただけで、下期の業績変動は織り込んでいない。
すでに決算は締まっており、2023年10月11日に2023年8月期の決算が公表される予定だ。下期にどこまでインバウンドなどの需要を取り込むことができただろうか。
文:M&A Online
航空会社大手のANAホールディングスと日本航空の業績回復が鮮明になってきた。両社はともに2023年3月期に3期ぶりに黒字化し、2024年3月期第1四半期も4期ぶりに黒字を達成した。
「一風堂」の力の源ホールディングスと、「幸楽苑」の幸楽苑ホールディングスが、コロナ禍後を見据え新たな一手を打った。両社はともに業績が上向いており、こうした取り組みでさらなる上振れが期待できそうだ。