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こどもの日にまつわる企業3選

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【教育】1000億円のM&A資金で業界再編の目玉になるか ベネッセHD

教育事業最大手のベネッセホールディングス(HD)<9783>は2018年度から2022年度までの5年間で約1000億円を投じ、積極的なM&Aに取り組む。まず2018~2020年度は教育、介護など既存事業の競争力の強化を目指し、教育事業者や塾のほか語学事業も対象になる。続く2021~2022年度は生活・人材・健康関連で、教育・介護に続く「第3の柱」となる事業のM&Aに着手する。

ベネッセは国内事業で主力の通信教育「進研ゼミ」の会員数が回復するなど、教育事業は相変わらず好調だ。しかし、今後は少子化による市場の縮小が進むのは確実で、子供の獲得競争が過熱するのは間違いない。教育事業は人件費や広告宣伝費などの固定費がかかり、損益分岐点が高い。そのため高稼働率を維持することが利益獲得のために必須であり、合併や買収による事業の効率化や規模拡大が経営課題となっている。

すでにベネッセは「通信教育依存」の経営体質を改めるため、リアルな学習塾事業に乗り出している。紙のテキストとデジタル教材を組み合わせる「進研ゼミ+」の教材を使った個別指導塾のフランチャイズチェーン(FC)展開のほか、東京個別指導学院やお茶の水ゼミナール、関西地区を地盤とするアップ、さらには難関校受験に強い鉄緑会を運営する東京教育研などを傘下に収めてきた。

ベネッセの学習用タブレット
学習用タブレットなどを駆使し、多様な教育ニーズに応えている(Photo By MIKI Yoshihito)

■大手塾の買収も

国内学習塾数は、少子化にもかかわらず1990年代初めからほぼ横ばいで推移しているが、そのほとんどが個人経営の学習塾だ。ベネッセは個別指導塾のFC展開で零細学習塾を取り込みグループ化する「水平戦略」に加えて、進学実績が高い有名学習塾を買収して授業料が高い教育ビジネスを増やす「垂直戦略」の両輪で教育事業を安定させることになりそうだ。さらには業界ナンバーワンの資金力で、早稲田アカデミーやリソー教育、Z会といった大手塾の買収も考えられる。

少子化に加えて平均所得の伸び悩みによる家計教育費の減少、進学率の頭打ちなどで、教育市場の縮小は2018年以降、急速に進むともいわれている。業界最大手のベネッセが1000億円規模のM&Aを打ち出したことで、業界再編が加速しそうだ。

文:M&A Online編集部

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