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キングジム社長が語る「生存戦略としてのM&A」 老舗文具メーカーはどう事業を拡大させてきたか

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テプラを手に講演するキングジムの宮本彰社長

もう一点、宮本社長が強調するのが、経理だ。同社は東証プライム市場に上場しており、傘下企業にも同様のレベルでの管理が求められる。そのため、M&A後に着手するのは、何よりも先に経理の管理レベルの向上となる。実際、その作業を進めるなかで現場で戸惑いが生じることは多く、本社から社員を派遣してサポートしているという。

多数のM&Aでシナジーは?

最後は多数のM&Aを実行して生じた効果について。宮本社長は販売ルートの相互活用、生産系海外子会社での生産品目の拡大などを効果の例として挙げた。その事例として、キッチン家電メーカーに転身したラドンナがキングジムの持つギフト向け販売ルートを活用して売り上げに貢献、生産系海外子会社ではファイルなど需要の落ち込んだ商品に変わる品目を生産するなど有効活用を行っているという。

このほか、広報支援も実施している。注力商品はメディア向け新商品発表会を開催して披露したり、45万超のフォロワーを抱えるキングジムのXアカウント(旧Twitter)を通じて新製品のPR支援なども行ったりしている。

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