2015年で30周年を迎える土木管理総合試験所<6171>は、長野県を地盤に地質調査や物理探査などのサービスを展開する土木試験・管理事業者。その高い技術で公共事業をサポートしているが、約10年前からM&Aを経営戦略として取り入れ、これまでに5件の買収を実行、成熟した業界において目覚ましい成長を遂げている。そこで創業者である代表取締役社長の下平雄二氏に、経営戦略としてのM&A活用のメリットや買収後の経営のポイントなどについてお話を伺った。

M&Aによりエリアを拡大
全国各地に拠点を設け土木・建築事業をサポート

Q:これまでに測量設計、非破壊検査などの企業を買収、成功されていますが、M&Aを事業戦略として検討するようになったきっかけを教えてください。

エリア拡大という経営課題を解決するため、十数年前からM&Aの活用を検討するようになりました。

弊社のお客様の多くは全国展開している大手のゼネコン、建設会社であり、そのお付き合いで長野県外の仕事の依頼をいただくことがありましたが、弊社は県内にしか拠点がなく、対応することができませんでした。

 そこで、拠点のないエリアにおいて、弊社と近い業種の企業と手を結び我々のノウハウを伝えれば、県外でもお客様をサポートできるようになると考えたのです。

Q:非破壊検査などは新規事業への進出ですね。

 新しい技術ではありますが、非破壊検査は弊社がもともと行ってきた地質調査と非常に近い。異業種に見えるかもしれませんが、新規事業というよりも、診断・検査の手法の引き出しが増えたという感じです。

 弊社にとっては、やはりM&Aの最大の目的はエリア拡大であり、滋賀や神奈川など拠点のない地域でのM&Aを積極的に考えてきました。私は、まったくノウハウのない異業種の会社を、簡単に買ったり売ったりしようとは思っていません。相乗効果があり相手企業の社員のモチベーションを今まで以上に上げ、成長させていけるという見通しがあって初めて、M&Aは成功するのではないでしょうか。