JR旅客6社がすべて「優良企業」になったわけではない。本州3社と3島会社との間の経営格差は、この30年の間にむしろ拡大した。
JR旅客6社のなかで、鉄道事業で利益を上げているのはJR東日本・東海・西日本の本州3社で、赤字幅が年々減少しているとはいえ、JR北海道・四国・九州の3島会社は赤字である。ただし、JR九州<9142>は、1997年に赤字を解消し、98年から営業利益を出している。
JR各社が誕生した1980年代後半は空前の好景気となり、本州3社の営業利益は増加した...
昨年は旧国鉄が分割民営化されて30年。その節目の年を目前に控えた2016年、JR北海道は営業路線の約半分の単独維持は難しいと発表した。それを機に、JR東日本とJR北海道の資本統合が取りざたされる。その統合の可能性と今後のJR体制を考える。
『鉄道の資本移動の歴史』連載の4回目は前回に続き東武鉄道の資本移動について。日本を代表する観光地・日光に、鉄道王・根津嘉一郎はどんな夢を見たのか。JRより早く、短く、さらに山奥へ。鉄路を延ばしていった歴史をたどる。