前回、阪神・阪急の経営統合(阪急阪神ホールディングス)<9042>の真のねらいは、「京阪神地区でアーバンネットワーク戦略を展開し、旅客輸送のシェアを高めているJR西日本に対抗して、阪神・阪急がJR包囲網を築くことにあった」と述べた。
しかし、阪神・阪急の経営統合のねらいは、鉄道事業にとどまるものではない。不動産、百貨店、ホテルなど、阪神・阪急の兼業部門にも及ぶものであった...
日本全国に伸びる鉄道網。戦後70余年はその拡大と縮小の歴史でもあった。その歴史には鉄道各社が掲げる「鉄の理念」と、ライバル会社との競争を生き抜くしたたかな「鉄の思惑」が交錯する。鉄道の資本移動という観点から、その歴史を振り返ってみる。