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【鉄道の資本移動の歴史】阪神・阪急経営統合(その1)

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鉄道の資本移動の歴史【1】

阪神・阪急経営統合 統合の真のねらいはJR包囲網を築くことにあった 

大手私鉄としては、戦後初めての経営統合

 阪神電気鉄道は2006年4月、阪急ホールディングス(阪急HD)に対して、両社の関係強化を申し入れた。検討の結果、阪急HDと阪神電鉄は、共同の持株会社のもとで対等の精神をもって経営統合することになった。

 阪急HDによる阪神電鉄株式の公開買付け(TOB)の成立を条件に、阪急HDを株式交換完全親会社、阪神電鉄を株式交換完全子会社とする株式交換を行うことになり、6月29日の株主総会での承認を経て、10月1日に阪急阪神ホールディングス〈9042〉として経営統合が実現した。

 阪急電鉄と阪神電鉄は、創業以来約100年にもわたって梅田~西宮間の都市間輸送で激しい競争を展開してきたライバルであった。その阪急と阪神が経営統合して、戦略的な方向性を一つにし、持続的な成長と発展をめざすことになったのである。

 大手私鉄としては、戦後初めての経営統合であった。そこで、ここでは阪急と阪神が経営統合にいたった事情について考えてみることにしたい。 

村上ファンドによる阪神電鉄株式の買い占め

 経営統合の直接の要因は、村上世彰氏の率いる村上ファンドの阪神電鉄株式の買い占めであった。2005年は阪神電鉄にとって創業100年という記念すべき年で、2002年に編纂を開始した『阪神電気鉄道百年史』の刊行を控えていた。また、岡田彰布監督のもとで阪神タイガースの調子がよく、優勝する勢いであった(実際、この年にはリーグ優勝を果たした)。

 こうしたなかで、2005年8月まで450円前後で推移していた阪神電鉄の株価が9月頃から急激に上昇し、最高値は1200円を超えた。阪神電鉄の経営陣は、タイガースの成績が株価上昇の要因と考え、これといった対策はとらなかった。

 しかし、9月27日に村上ファンドの大量保有報告書が発表されると、同ファンドが阪神電鉄株式の26.67%、阪神百貨店株式の18.19%を所有していることが明らかとなった。村上ファンドによる阪神電鉄株式の保有率は、10月には38.1にまで上昇し、同ファンドはタイガースの大阪証券取引所への上場など、いくつかの具体的な提案をするようになった。

 阪神電鉄も企業価値向上への取り組みを発表し、阪神甲子園球場のリニューアルや京阪電気鉄道との合併交渉などを行ったが、抜本的な解決には至らなかった。とくに京阪電鉄との合併がうまくいかなかったため、阪急HDとの経営統合に動いたのである。

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