日経MOOK『まるわかり!M&A』が日本経済新聞出版社から発売された。
国内M&A市場の概況、M&Aの流れ、業種別ポイントから事業承継に関する税制まで網羅的にまとめた「全方位型」の一冊。見開き1テーマと図を多用したレイアウトが視覚的にわかりやすく、活字嫌いな読者にもおすすめだ。
本書はM&Aについて知りたい初心者やM&Aを検討している方向けに書かれており、既にM&A業務に携わる者にとって目新しいテーマはないが、最新の件数や金額など大きな数字はまとめて押さえておきたい。
ここで本書の裏読みをひとつ。
章末ごとに専門家の記事広告が掲載されており、通常は斜め読みや飛ばし読みをする方も多かろう(失礼!)。しかし侮ることなかれ。M&A業界への転職を考えている人は、これらの企業が提供するサービス内容や目指す姿について書かれた箇所をチェックしてみると良い。売りとしているサービスや企業が目指す姿と自分の職歴がマッチしていれば、遠慮なく書類に記載したり採用面接で伝えてみよう。
転職を考えていない人でも各社のサービス内容を追っていくだけで、いまM&A業界がどんな人材を求めているのかが見えてくる。
2020年2月21日発売、123ページ。定価1500円(税別)
文:M&A Online編集部
「出版不況」と世間で言われる中、M&Aをテーマにした書籍の発刊が相次いでいます。2019年に発売されたM&A関連本をすべて紹介します。