【ヤクルト本社】ネーミングの由来は? 

※この記事は公開から1年以上経っています。
alt
東京・東新橋で(撮影は2022年7月)

プロ野球セ・リーグで首位を独走中の東京ヤクルトスワローズ。早くも2年連続の日本一を視界にとらえる。親会社は乳酸菌飲料最大手のヤクルト本社。「ヤクルト」というネーミングの由来は? 社名になぜ、「本社」の2文字がわざわざ付いているのだろうか。

エスペラント語が意味するのは?

ヤクルトの創始者は代田稔博士。1930(昭和5)年、乳酸菌が腸の中で悪い菌を抑えることを発見し、この強化培養に世界で初めて成功した。「乳酸菌シロタ株」の誕生だ。5年後の1935年に「ヤクルト」と名付け、乳酸菌飲料として世に送り出した。

実は、ヤクルトは造語。19世紀に国際共通語として考案されたエスペラント語でヨーグルトを意味する「Jahurto(ヤフルト)」をベースとしている。世界中に広まり、一人でも多くの人の健康に役立つよう願いが込められている。

ヤクルト本社が設立されたのは戦後の1955年のこと。それまでは「ヤクルト」の共通ブランドの下で各地の独立した企業体によって事業が展開されていたが、全体を指導・統括する中心的な機関を望む声が高まったことが引き金となったという。群雄割拠するグループ各社を束ねる本社機能や司令塔の役割が期待されたのだ。

同社の2022年3月期の売上高は4151億円。このうち海外比率は約44%で、世界39カ国・地域で「ヤクルト」を製造・販売している。

サンケイアトムズの経営を引き継ぐ

1969年にプロ野球に参入(1970年に単独経営権を取得)。サンケイアトムズ(現ヤクルト球団)の経営を引き継いだ。前身は1950年に創立された国鉄スワローズ。1974年に9年ぶりに「スワローズ」の愛称を復活させ、今日にいたる。万年Bクラスに低迷していたが、1978年、創立29年目にして悲願のリーグ初優勝・日本一に輝いた。

文:M&A Online編集部

NEXT STORY

アクセスランキング

【総合】よく読まれている記事ベスト5