長時間労働の禁止に伴い、ドライバーは1人でも多く確保しておきたい。そのためにも初心者や女性、高齢者などを新たな働き手として受け入れることも「2024年問題」の解決には重要だ。自動車を運搬するキャリアカー(陸送車)は、不安定な姿勢での作業や高所での車両への乗り降り、固縛作業が必要で、高所作業によるケガのリスクもつきものという厳しい労働環境だった。
陸送車は、熟練作業者のみが車両の積み下ろしや運転ができる「ドライバーを選ぶ」車両でもある。今回出展した「3台積み自動移動フロア」は自動移動フロアで車両を積み込むため、高所作業や不安定な姿勢での作業をなくした。初心者や女性でも運転はもちろん、車両の積み下ろしという特殊な作業を容易にこなすことができる。
運転手不足の中でも熟練度の高いベテランドライバー不足は深刻だ。ドライバーの技量が最も求められるのはトレーラーだろう。トレーラーを思い通りに運転するためには、優れた運転能力と経験に基づく運転スキルが必要になる。
東邦車輛の16輪ステアリングトレーラは、従来は固定しているトレーラーの車輪を油圧でコントロールしてドライバーの運転を助け、狭い道路でも小回りがきく。都心部のビルやマンション建設で、建設機械や鉄骨をはじめとする長尺の建設資材を輸送するニーズに応える。
ドライバー不足で社会問題化しそうなのが、過積載問題の再燃だ。「10t大型リヤダンプ スケールダンプ仕様」は高精度の計量装置を内蔵しており、実際の積載量が荷台壁上部に取り付けられた電光掲示板に表示される。後続車や周囲から正確な積載量が分かるため、過積載を予防する効果があるという。
公共工事では過積載は厳禁。万が一にも過積載で事故が起こった場合は、発注取り消しや入札停止になることも。一方、正確な積載量が一目で分かるため、積載量ギリギリまで積み込むことができる。無駄のない運搬が可能だ。
ドライバー争奪戦になると、「ホワイト企業」の運輸会社に人材が集まる。スケールダンプで積載量を表示して走行するダンプカーを運行する会社なら、コンプライアンス意識が高いと認識されるはずだ。同車は「グッドデザイン ベスト100」にも選出されている。
文:M&A Online
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ダンロップブランドのタイヤを生産する住友ゴム工業や、2輪車(バイク)を生産するヤマハ発動機などが、50年以上続けてきた事業から撤退する。成長事業に経営資源を集中させるのが狙いだ。