年末から正月にかけての興行を経てひと段落と思いきや、邦画の話題作と海外の賞レース映画が一気に押し寄せてきました。今回もM&A Online編集部が特に注目する、おすすめ5作品を紹介します。2月は注目作や話題作が目白押しで、きっとお気に入りの作品が見つかるはずです。ぜひ劇場へ足を運んでください。
池波正太郎のベストセラー時代小説「仕掛人・藤枝梅安」を再び映像化。江戸の郊外で腕のいい鍼灸医として評判の藤枝梅安は、表の顔とは別に生かしてはおけない悪人を秘かに闇に葬る“仕掛人”という裏の顔を持っていた。
これまでも萬屋錦之介、田宮二郎、緒形拳、渡辺謙といった名優が演じてきた梅安役を池波正太郎生誕100年記念作品として新たに豊川悦司が演じます。相棒の彦次郎を片岡愛之助が好演。4月7日には第2部が公開予定となっています。
映画「仕掛人・藤枝梅安」公式サイト (baian-movie.com)
『ラ・ラ・ランド』、『セッション』のデイミアン・チャゼル監督が黄金期と表される1920年代のハリウッドを舞台に描く189分のゴージャスな超大作。ハリウッドに集まる夢を持つ男女の物語を描きます。
主演のブラッド・ピットに加えて、マーゴット・ロビー、トビー・マグワイア、オリヴィア・ワイルド、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーなど多種多彩なオールスターキャストを招聘しました。ハリウッド黄金期の華やかさを感じることもできる一作です。
映画『バビロン』公式サイト (babylon-movie.jp)
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』で終了したMCU(=マーベル・シネマティック・ユニバース)のフェーズ4に続き、早くもフェーズ5として『アントマン&ワスプ:クアントマニア』がスタートします。
かつてアベンジャーズと激闘を繰り広げた強敵・サノスに匹敵する脅威とされる征服者カーンが今作から本格的に登場。本作は事前のアナウンスでは2021年の配信作品「ワンダビジョン」から始まったMCUフェーズ4~6の“マルチバース・サーガ”の重要な転換点になるので、ファン注目の作品となるでしょう。
アントマン&ワスプ:クアントマニア|映画|マーベル公式 (disney.co.jp)
井ノ原快彦主演でWOWOWで連続ドラマ化された池井戸潤の同名小説を、阿部サダヲ主演で初映画化。
「半沢直樹」を筆頭にテレビドラマが多い池井戸作品ですが、映画となると意外と少なく、過去には『空飛ぶタイヤ』、『七つの会議』、『アキラとあきら』くらいしかありません。
そんな中で『空飛ぶタイヤ』の本木克英監督が再び池井戸作品の映画化に挑みました。
共演陣に上戸彩、玉森裕太、柳葉敏郎、杉本哲太、佐藤隆太、柄本明、橋爪功、佐々木蔵之介と言った豪華なメンバーが揃っています。
今回、映画オリジナルの物語が展開されるので、原作やドラマを既に読んだ(観た)という方も全く新しい『シャイロックの子供たち』の物語として楽しめる仕上がりになっていて、おすすめです。
映画『シャイロックの子供たち』公式サイト|2023.2.17[金]公開 (shochiku.co.jp)
映画『おくりびと』の脚本でも知られる放送作家の小山薫堂が企画・脚本を担当し、『マスカレード』シリーズの鈴木雅之監督がメガホンを取った、地元に根差した銭湯をめぐる兄弟の物語。
茶道や華道、書道などの様に日本文化に深く根差した”お風呂の道=湯道”を提唱する小山薫堂が自らオリジナル脚本で作り上げた群像劇です。
主人公の銭湯の後を継ぐ兄弟を生田斗真と濱田岳、看板娘を橋本環奈が演じています。
銭湯の常連客、お風呂を愛する人々をベテラン俳優陣から新進気鋭までー小日向文世、天童よしみ、クリス・ハート、戸田恵子、寺島進、浅野和之、笹野高史、吉行和子、ウエンツ瑛士、朝日奈央、梶原善、大水洋介、堀内敬子、森カンナ、藤田朋子、生見愛瑠、吉田鋼太郎、窪田正孝、夏木マリ、角野卓造、柄本明ー字数を割くほどの豪華キャストが出演します。寒い時期にぴったりの温かい映画です。
映画『湯道』公式サイト|2023年2月23日(木・祝)公開! (yudo-movie.jp)
これらの作品に加えて、ポール・ヴァーホーベン監督の『ベネデッタ』、ルカ・グァダニーノ監督の『ボーンズアンドオール』、パク・チャヌク監督の『別れる決心』、ジョージ・ミラー監督の『アラビアンナイト 三千年の願い』、サム・メンデス監督の『エンパイア・オブ・ライト』といった巨匠の新作が公開を控えています。
邦画ではコラムニスト・高山真の自伝的小説を映画化した『エゴイスト』やHey! Say! JUMPの中島裕翔が主演を務める『#マンホール』、直木賞作家・朝井リョウの短編小説原作の群像劇『少女は卒業しない』などが公開予定です。
文:村松健太郎(映画文筆屋)/編集:M&A Online編集部
『トップガン マーヴェリック』、『ONE PIECE FILM RED』の快進撃が続くなか、9月も話題作の公開が目白押しとなっています。全体的に邦画が厚めの並びになっていますね。