【元銀行員が語る】メガバンクの最新の「店舗」削減事情は?

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写真はイメージです。

資産運用・住宅ローン相談の主戦場はリモート

10年ほど前までは、資産運用や住宅ローンの相談は支店で行うのが当たり前だった。皆さんの中にも、休日相談会などに参加したことがある方はいるのではないだろうか。

しかし、このメガバンクではすでに定期的に土曜日、もしくは日曜日に定期的にお店を開けている支店はほとんどなくなった。私が知る限り1店舗もない。

以前は100店舗近くが土曜日、もしくは日曜日に定期的に支店を開けていたにもかかわらず、このような状況になっている。そして資産運用や住宅ローンの相談をしたい場合、リモートで行うのが主流になっている。

出張所に来店してもリモートでの面談に誘導されるだけなので、もはやインターネットからこのような相談の予約をするのが良いだろう。このようにメガバンクではかなり大規模な改革を行っているのだ。

今後も人件費の削減は続く

銀行は斜陽産業だといわれて、数十年経つ。いつ、本格的に大規模なリストラが始まってもおかしくなく。リテール部門の店舗改革はその一環だろう。すでに多くのメガバンクでは新卒採用をかなり控えている。

以前は総合職だけで1000人規模の採用を行っていたが、今は100人程度の採用にとどまる。それだけ人がいらなくなっている。これから銀行を目指したいと思っている方は、アクチュアリー(保険数理人)などの専門分野以外は少し考え直した方が良いかもしれない。

仕事ができる銀行員は外資系金融やM&A専門会社に転職をしているのも付け加えておこう。

文:渡辺 智(メガバンクに11年勤務。法人営業・個人営業に従事)

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