米テスラの最廉価電気自動車(EV)の「Model 3」(同444万円)は4万1990ドルからで、過去最高の円高なら約316万円になる。日産自動車のEV「リーフ」の最廉価モデル(同337万400円)よりも安い上に、満充電での走行距離などの性能面でも上だ。日本のEVは円安に助けられていると言ってもいいだろう。
だが、なんと言っても最も買っておきたかった「商品」は米ドルだろう。過去最高の円高時に10万ドルを約735万円で購入(両替)していれば、現時点だと1142万円で売却(再両替)できる。約388万円の利益が生じる計算だ。複利計算だと年約4.2%の表面金利となる。
実際には為替手数料がかかるためここまでリターンは高くないし、通貨は投資商品なので預金と同列に比較はできない。そもそも、投資目的のドルを10年間も塩漬けにするケースはほとんどない。それでも、大手都銀の定期預金が年0.002%であることを考えると圧倒的に儲かることが分かる。
日本の経済成長率鈍化や人口減、財政赤字の急増で、再び急激な円高がやって来る可能性は低そうだ。ただ、何かの拍子で円高に振れることはあるだろう。その時は意中の輸入商品を「まとめ買い」しておきたい。
文:M&A Online編集部