年度末などに自身を振り返ると、「ムダが多いかも」と思うことはありませんか?今回は、業務における「省くべきムダ」と「省いてはいけないこと」を見極める方策を全4回に渡ってお伝えします。本日は第3回目です。
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スピードアップを試みていつものプロセスを省いたら、ミスが発生して結局仕事が終わるまでの時間は変わらなかった、という経験はありませんか?
仕事を早く終わらせようとするあまり、チェックが疎かになってミスを連発した、その仕事をする意味を深く考えずこなすだけでクオリティが一向に上がらない、といった現状を放置していては本末転倒です。
そこで、以下の3つを大切にすることで、仕事の質を確保したうえで業務効率化ができ、真の意味での「生産性向上」が実現できます。
[1]考える時間
効率を上げるには「慣れたやり方の方が早く終わる」と考えがちですが、現状の仕事のやり方のままで放置してしまうと、いつまでも根本的な改善がされません。今までのやり方を「疑い」、もっとよい方法はないか、多面的な視野に立って考えてみる時間は、省いてはいけません。仕事の早い人ほど、どうすれば仕事を早く終わらせることができるか常に考え、工夫をしているものです。
また、提案書作成や企画立案など、よく考えなければできない仕事があります。
集中する時間が必要な「考える仕事」と、手を動かせば終わっていくような「こなす仕事」をよく吟味して、時間をかけるべき仕事に効率よく時間を使えるよう心がけましょう。
[2]コミュニケーション
先程、「過度のコミュニケーションはムダ」とお伝えしましたが、もちろん適切なコミュニケーションは生産性の向上に欠かせません。
やり過ぎ・少な過ぎのコミュニケーションを避け、必要なものを、必要なとき、必要なだけ伝える「ジャストコミュニケーション」を実践するには、以下の5つの視点で考えるとよいでしょう。
1.目的
相手をどんな方向に動かしたいのか、目的を明確にしたうえでのコミュニケーションになっているか
2.量
相手の業務知識や理解度、持ち時間(忙しさ)に合わせて調整できているか
3.質
内容の正確な伝達に終始するのではなく、相手の自発的な行動を促す「仕事の本質」を伝えているか
4.タイミング
仕事の「重要度×緊急度」を鑑みたうえで、適切なタイミングになっているか
5.伝え方
正確かつ分かりやすい内容か、必要な情報がモレなく伝えられているか
また、仕事の指示や依頼をしたら、あとはただ相手からの報告を待つのではなく、その結果を自ら「取りに行く」ことも重要です。最終的な結果報告だけでなく、途中経過も見ることで、過剰品質や方向性の誤りで生じるムダを未然に防げます。
[3]チェック体制
仕事を早く終わらせようとして「手抜き」なチェックをすると、ミスや不正が発生します。業務フローの中にチェック機能を組み込む、リスクの顕在化を極力防ぐために定期的にチェック担当者を変えて確認するなど、チェック体制を見直すことで仕事が上手く進みます。チェックリストやマニュアルも定期的に更新するとよいでしょう。
株式会社インソース より