感染が止められないなら、経済活動を続けた方がマシのコロナ対策

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軽症者が多いオミクロン株の流行で、行政の対応も「ウイズコロナ」へシフトするか?(写真はイメージ)

どうやっても防げないのなら…

尾身会長はさらに「飲食店だけで注意してもしかたがない」と発言。実はそこに答えがある。オミクロン株の感染を防ぐ手立てはない。もしあるとすれば、完全に人間同士の接触を断つロックダウン(都市封鎖)ぐらいだ。それですら完全に感染を食い止められる保証はない。

ならば経済活動を続けた方がマシではないか、という理屈である。現時点ではオミクロン株によるコロナ感染は軽症者(それでも体温が40℃を超えるケースもある)が多い。ワクチン接種完了率が約8割に達している日本ならば感染が拡大しても重症者は少ないとの「予測」も、こうした「ウイズコロナ(コロナとの共存)」に寄った自治体の対応に拍車をかけている。

オミクロン株以降も、新たなコロナ変異株が登場する可能性は高い。その度に厳しい行動制限や営業自粛を実施していたのでは、社会経済活動が成り立たなくなる。「ウイズコロナ」の第一歩となる、今回のまん延防止等重点措置。今後、新たな「緊急事態宣言」の発出に至らなければ、経済活動に大きな影響を与えることなく感染拡大をやりすごす手法として定着するだろう。日本がコロナ禍を乗り切れるかどうかの試金石になりそうだ。

文:M&A Online編集部

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