国のM&A支援機関登録制度で初の登録取り消しがあったことが、24日の経済産業大臣会見で明らかになった。同日付で登録を取り消されたのはM&A DX(東京都港区)で、欠格期間は8カ月。資金力が懸念される不適切な買い手と認識しながらM&Aを成立させたのが処分の理由だ。
武藤容治経済産業大臣は「M&A支援機関登録制度において、初めて取り消しを実施することになった。中小M&Aガイドラインにおいて求められる善管注意義務に反するとの見解が示された」と発言した。
併せて同社と47都道府県に設置する事業承継の公的相談窓口「事業承継・引継ぎ支援センター」との連携も停止する。
中小M&Aガイドラインには「M&A専門業者は、依頼者との契約に基づき善管注意義務(忠実義務を含む。)を負うほか、職業倫理の遵守が求められる」と明記されている。
さらに「依頼者の利益を犠牲にして自己又は第三者の利益を図ってはならない」とも定められており、資金力に疑いが持たれるような買い手と知りながら売り手に紹介し、M&Aを成立させた場合は明らかなガイドライン違反となる。
中小企業庁は不適切な買い手とのM&Aを支援した登録M&A支援機関6社に対し、同日付で不適切な買い手の排除を徹底するよう求める注意を出した。
適切な対策の検討や実施を指示し、それらが実施されない場合は来年度以降の登録継続を認めないと通知。6社についても、適切な対策が取られるまでは「事業承継・引継ぎ支援センター」との連携を停止する。
文・写真:糸永正行編集委員
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