次に欧州に渡ったユダヤ教徒の足跡を追ってみたい。古代イスラエル(北イスラエル王国と南ユダ王国)のユダヤ教徒が世界に離散したきっかけは、大きく二つの出来事によるとされる。
一つは、紀元前740年頃のアッシリアによる北イスラエル王国の征服と紀元前597年頃の新バビロニアによる南ユダ王国の征服。これらの戦争により「アッシリア捕囚」「バビロン捕囚」として捕らえられたユダヤ教徒たちの一部が、のちに世界に離散したとされる...
一神教と疫病とコーポレートファイナンスの関係を探る連載の3回目。今回は一神教であるユダヤ教の基本理念を解説する。ユダヤ教は「律法主義」「メシア信仰」「選民思想」を重視するが、その真意は意外にも現代の契約社会に通じる合理的で平等な概念だった。
株主資本主義大国でありながら、イノベーション王国(起業家大国)でもある米国。注目すべき仕組みの一つが、「デュアルクラス」(複数議決権株式の活用)だ。これは、起業家(創業メンバー含む)に、1株に複数の議決権がついた株式を割り当てるものである。