Googleの調査も興味深いですが、日本人の名言も捨てたものではありません。
太平洋戦争で海軍の司令官を務めた山本五十六は「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」といった言葉を残しています。
戦争自体の是非は別として、部下からは「山本に半年仕えれば、一体感を持つようになる。仮に山本が危険に晒されたら反射的に命を捨てて守るだろう」というほど信頼感を得ていたようです。
定量的なデータはありませんが、おそらく生産性も高いチームだったと想像します。
管理職になると「褒める」「任せる」ことの大事さや難しさに直面します。
私も過干渉か放任になりがちで、自戒の毎日です。
こうしたことは部下育成のためだけでなく、チームの生産性のためにも大切なようです。
こうした風土づくりはどんな会社でも重要ですが、近年はM&Aや合併も多く、ビジネス環境の変化も激しいため、頻繁に異文化がまじりあい、社員の心理的安定性が損なわれやすくなっています。
技術を求めて買収したのに優秀な技術者が流出・・・といったことになっては元も子もありません。
人事制度の統合、システムの統合、管理ルールの調整などやることは大量にありますが、M&Aや合併後にも組織としての効率を追求していくには社員の心理的安定性も考えなければいけない重要な要素と言えるでしょう。
文:株式会社ビズサプリ メルマガバックナンバー(vol.052 2017.5.10)より転載
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