~中南米旅行業者のパイオニア、ブラジルW杯やリオ五輪後に業績が低迷~

(株)ウニベルツール(TSR企業コード:292306911、法人番号:1010001037691、中央区銀座8-14-14、設立1971(昭和46)年8月、資本金4500万円、渡辺淳二社長)は7月19日、全業務を停止した。「今後については事後処理を弁護士に一任している」(社長)としている。
 負債は現在調査中だが、「ツアー申込者などの一般顧客はすでに同業他社への振り替えを済ませており、被害はない」という。

ウニベルツールの本社が入居するビル(c)東京商工リサーチ

 ブラジルの旅行会社勤務の経験を持つ社長が1971年に設立。当初は、ブラジル日系一世の里帰り訪日団の受け入れ業務なども請け負っていた。現在はブラジルをはじめ中南米地域を専門とする老舗の旅行業者として一定の知名度を有し、個人旅行のほか法人向けの渡航手配やビザ申請代行も手掛け、大手商社などとの取引実績も有していた。

 2015年4月期には売上高約20億円を計上し、サッカーブラジルワールドカップ(2014年)、リオ五輪(2016年)の開催などが追い風となり、中南米方面への渡航が好調だった。
 しかし、その後は中南米への関心が落ち着いたほか、現地の治安への不安から利用客は減少していった。売上が低迷し厳しい経営が続くなかで、2019年6月17日よりブラジルにおいて一部ビザ免除措置が適用され、同社の主要事業のビザ申請代行で売上が見込めなくなった。
 最近ではサッカー日本代表も参加した「コパ・アメリカ2019」(2019年6~7月開催)の現地発着ツアーも手掛けるなどしていたが、業況改善のめどが立たず資金繰りも限界に達し、6月30日をもって新規の受注を停止。残務整理を進め今回の措置となった。

東京商工リサーチ「TSR速報」より