クラウドファンディング実施先の雑貨輸入販売会社が倒産

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※画像はイメージです

~いびき防止アイテム「イビキトリーナ」などの事業化資金をクラウドファウンディングで募集~

 合同会社アスタイル(TSR企業コード:012398896、法人番号:2430003004845、千代田区岩本町2-1-7、設立平成25年4月、資本金250万円、代表社員:北﨑圭一氏)は2月14日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には中村繁史弁護士(東京丸の内法律事務所、千代田区丸の内3-3-1、電話03-3213-1081)が選任された。
 負債総額は一般投資家を含め債権者約450名に対して約5150万円。

アスタイルが入居していたビル (c)東京商工リサーチ

 海外の見本市で発掘した商品の輸入販売を手掛けていた。いびき防止アイテム「イビキトリーナ」、翻訳イヤホン「TwoBow」、一輪型電動スケートボード「SurfWheel ZERO」などを取り扱い、大手ディアで取り上げられるなど注目されていた。一般個人から資金を募る「購入型クラウドファンディング」を活用し事業資金を集めていた。
 ピーク時には1億円を超える売上高をあげていたが、扱い品の減少から売上が落ち込み、近年は約3000万円まで減少。また、広告宣伝費の負担も重荷となり利益面も大きく悪化していた。こうしたなか、平成30年6月にクラウドファンディングサービス「Makuake」で「イビキトリーナ」のプロジェクトを開始し、一般投資家(支援者)から資金を募っていたが、同年11月頃に中国での出荷遅れから支援者に商品が届かないというトラブルが発生。当社はプロジェクトサイトで「年明けには中国から輸送される見込み」と説明したが、その後も支援者に商品が届かず、心配の声が広がっていた。

 クラウドファンディングサービス「Makuake」を運営する(株)マクアケ(TSR企業コード:300201770、法人番号: 5011001094810、渋谷区)は東京商工リサーチの取材に対し、「今回のイビキトリーナについては全ての支援者にリターンが未到着」と回答。その上で、「本来、クラウドファンディングは実行者と支援者の2者間の契約だが、支援者保護の観点からマクアケが全額を返金する意向」とコメント。また、「(クラウドファンディングサービス)Makuakeでのプロジェクト実績は累計約5000件だが、実行者の倒産は初めて」(マクアケの担当者)という。

東京商工リサーチ「TSR速報」より

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