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「十一の奈良漬」老舗が倒産へ

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※画像はイメージです

~「十一の奈良漬」で有名な老舗企業~

 黒田食品(株)(TSR企業コード:660075075、法人番号:9140001012947、神戸市兵庫区七宮町1-5-11、設立1947年(昭和22年)9月、資本金4800万円、黒田武伸社長)と、関連の東京黒田食品(株)(TSR企業コード:313742804、法人番号:6140001013667、同所、設立1994年(平成6年)7月、資本金1000万円、同社長)は4月5日、事業を停止し、事後処理を石丸鐵太郎弁護士(神戸中央法律事務所、同市中央区三宮町2-11-1、電話078-335-0818)ほかに一任した。
 負債は、黒田食品が約9億円(2018年3月期決算時点)、東京黒田食品が推定1億円で、2社合計約10億円。

黒田食品本社
黒田食品本社 (c)東京商工リサーチ

 黒田食品は1913年1月創業。奈良漬専業メーカーとして、「十一の奈良漬」のブランドで展開し、全国的な知名度を誇っていた。大手食品商社や漬物問屋を通じ全国の小売店に流通し、1992年3月期には売上高約47億5000万円を計上。高額所得法人として複数回公示されるなど高い収益性を誇っていた。
 しかし、その後は消費者の嗜好変化等で減収傾向に転じ、2013年3月期以降は年間売上高が20億円を割り込み、2018年3月期には約17億8300万円にとどまり、7400万円の赤字を計上した。
 近年は、奈良漬需要の減少を補うため、らっきょう製品も積極的に扱っていた。そうしたなか、当社が輸入販売していた中国産甘酢らっきょうの中に残留農薬の数値が基準値を超えているものがあることが判明。これらに対する善後策の検討を続けていたが、協力を要請していた原材料商社との交渉が難航。事業継続は困難と判断し、今回の措置となった。
 東京黒田食品は、黒田食品の関東地区での販売拠点として設立され、東日本の漬物問屋を中心に営業基盤を構築していたが、黒田食品に連鎖した。

東京商工リサーチ「TSR速報」より

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