2023年6月の大量保有報告書などの提出状況を調べたところ、Vチューバ―グループの運営会社であるANYCOLORについて、同社創業者の田角陸氏の株式保有割合が0.43%下がったことが分かった。
2023年3月に提出した報告書では、44.44%だった保有割合が6月に提出した報告書では44.01%になった。
田角氏は報告書提出の理由として「株券等に関する担保契約等の重要な契約を締結したため」としている。
ANYCOLORについては、エンジェル投資家として知られる本田謙氏も1.31%を売却し保有割合を3.84%に引き下げた。本田氏は2023年5月にANYCOLOR株を5.16%新規保有していた。
6月はステーキ店「いきなり!ステーキ」を運営しているペッパーフードサービス株を、フラッグシップアセットマネジメントが3度(2.04%)売却し、保有割合を29.75%にまで引き下げた。
ペッパーフードサービスは過剰出店によって経営が悪化し、2020年8月に「ペッパーランチ」事業を売却するなどして経営再建に取り組んできたが、2020年12月期に営業赤字に陥って以降、2022年12月期まで3期連続の営業赤字の状態にある。2023年12月期は1億3000万円の営業利益を見込んでいる。
フラッグシップアセットマネジメントは、ペッパーフードサービス株を72.27%新規保有した2020年8月以降は売りが先行しており、今年も年初から売却を続けている。
この他、第一三共が「発行会社との事業上の関係を維持強化するための政策投資」としてクオリプスの13.23%を新規保有したほか、東日本旅客鉄道(JR東日本)も「取引関係の維持、強化のため」として東洋電機製造を10%を新規に保有した。
2023年6月の大量保有報告書などの提出件数は1076件で、このうち保有割合を増やしたのは241件、新規保有が141件、保有割合を減らしたのが630件、契約の変更などが64件だった。
文:M&A Online
セールスフォース・ドットコムが、フレクト<4414>の株式を新規取得した。保有割合は 7.22%。提出理由は「資本業務提携に関する合意に基づく株式の保有」によるもの。