ストック・オプション~信託活用型~ KLab株式会社

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5 課税関係

 信託活用型新株予約権については、時価発行とすることにより有償ストック・オプションと同様に付与時及び権利行使時の課税をなくし、また、受託者に金銭を信託した時点では将来の分配時点における役職員及び付与数が未確定であるため「現に受益権を有する者」が存在しない法人課税信託として設計することが可能と思われます。

 すなわち、新株予約権の付与時や権利行使時には課税はなく、新株予約権を役職員に分配した時点でも課税はなく、最終的に株式を売却した時点で譲渡所得税が課されるという扱いが可能となります。他方、委託者が金銭を信託した時点で受託者において法人税課税を受けますが、信託期間中は法人税課税の対象となる収益が生じることは通常は想定されません。

 通常の新株予約権と比べて、信託期間中の受託者における法人税負担や信託報酬といった負担増が考えられますが、このような費用面については上記のような信託活用型新株予約権のメリットや当該会社におけるニーズとの見合いで判断することになろうかと思います。

春山 修平 (はるやま・しゅうへい)

フォーサイト総合法律事務所 弁護士

経歴:
東京都生まれ
2006年3月 中央大学法学部法律学科卒業
2008年3月 中央大学法科大学院卒業
2008年9月 司法試験合格
2009年12月 弁護士登録 国内企業法務系法律事務所入所
2011年1月 フォーサイト総合法律事務所参画

プロフィール詳細はこちらから
http://www.foresight-law.gr.jp/


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