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2021年国内VC投資、50.6%増の2227億円 持ち直しが鮮明
ベンチャーエンタープライズセンター(VEC、東京都千代田区)がまとめた2021年のベンチャーキャピタル(VC)による国内向け投資額は2277億円と前年を50.6%上回り、2013年に現行方式で調査開始以来の最高となった。「コロナ禍」1年目の2020年は約30%の大幅な落ち込みとなったが、一転して、ベンチャー投資の持ち直しが鮮明となった。
ベンチャーエンタープライズセンター(VEC、東京都千代田区)がまとめた2021年度(2021年4月~22年3月)の国内ベンチャーキャピタル(VC)による投資金額(速報)は3327億円と前年度を48.3%上回る大幅増となり、2000年度の調査開始以来の最高を記録した。前年度はコロナ禍の影響で2割を超える落ち込みとなっていたが、持ち直しが鮮明になった。
国内VCによる投資金額はリーマンショック後の2009年度の875億円を大底に、これ以降、ほぼ右肩上がりに増え、コロナ前の2019年度には過去最高の2891億円を記録した。しかし、2020年度は2243億円と6年ぶりに減少に転じ、ベンチャー投資への慎重姿勢の広がりを示した。
これに対し、2021年度の投資額は3327億円と初めて3000億円台に乗せた。内訳は国内向けが前年度比63.2%増の2618億円、海外向けが同11.1%増の708億円で、国内向けが牽引役となった。
一方、2021年度の投資件数は1870件で、前年度(1440件)より約30%増えた。内訳は国内1559件(前年度1192件)、海外311件(同248件)。
2021年度に新規組成されたファンドは55本、2447億円。これに既存ファンドへの追加出資分を合わせた組成総額は2836億円で、前年度(4587億円)と比べると38.2%減少した。
今回の2021年度分の確定値は11月に公表する予定としている。
文:M&A Online編集部
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ベンチャーエンタープライズセンター(VEC、東京都千代田区)がまとめた2021年のベンチャーキャピタル(VC)による国内向け投資額は2277億円と前年を50.6%上回り、2013年に現行方式で調査開始以来の最高となった。「コロナ禍」1年目の2020年は約30%の大幅な落ち込みとなったが、一転して、ベンチャー投資の持ち直しが鮮明となった。