緊急事態宣言の全面解除を受け、百貨店や飲食店などが営業を再開するなど徐々に経済が動き始める中、スタートアップ企業への投資に関連する動きも現れてきた。

新型コロナ後はどのような企業に資金が集まるのだろうか。緊急事態宣言解除から一夜明けた5月26日のスタートアップ関連の発表案件を見てみると。

全米で生鮮食品を配送

丸紅ベンチャーズ(東京都千代田区)は、生鮮食品の配送サービスを全米で展開する米Grub Market社(カリフォルニア州)に出資したと発表した。

Grub Market社はレストランやスーパー、消費者と、生産者とをつなぐマーケットプレイスを提供するとともに商品の配送を手がけており、ユーザーは専用アプリを介して、野菜や肉、魚介類などの食材を注文でき、生産者はGrub Marketを経由することで、高値で商品を販売できる。

丸紅ベンチャーズのニュースリリースより

Grub Market社は米国カリフォルニア州、ミシガン州、マサチューセッツ州などに商品の集積拠点を設け、地元の生産者やサプライヤーと協業することで、全米でサービスを展開している。

丸紅ベンチャーズは丸紅のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)で、イノベーション(技術革新)の促進と新事業創出を目的にスタートアップ企業に投資しており、Grub Market社への出資後は事業拡大や海外展開をサポートしていくという。

世界中のスタートアップ企業の情報を収集 

ベンチャー支援やM&Aなどを手がけるティーエスアイ(京都市)は、投資家や事業会社向けに国内外スタートアップ企業の情報収集から商談までを支援するサービスGrowtheaterを立ち上げたと発表した。

世界中からスタートアップ企業の情報を収集し、スタートアップ企業への連絡や面談セッティングなどを無料で代行するという。

スタートアップ企業の情報を集める手段はいくつもあるが、その中から自社の検討基準に合う企業を絞り込むのは手間がかかるため、支援サービスには需要があると判断した。

米国シリコンバレーに本社を置くベンチャーキャピタルのペガサス・テック・ベンチャーズは、新型コロナ後の世界では野菜などのオンライン販売や遠隔医療、オンライン教育などが有望分野と見る。

日本でも政府や自治体による外出自粛要請や学校の休校措置、テレワークの拡大などに伴い、ネット販売や食品の宅配、オンライン教育などに注目が集まり、利用者が急増した。

米国のベンチャーキャピタルの予想通り、新型コロナ後もこれら企業は成長を続けることができるだろうか。

文:M&A Online編集部