ベンチャーエンタープライズセンター(VEC、東京都)がまとめた2020年上期(1~6月)のベンチャーキャピタル(VC)による国内向け投資額は前年同期比26%減の747億円だった。上期として7年ぶりの減少。前年(1016億円)は半期ベースで初めて1000億円を突破したが、一転、大幅な落ち込みとなった。投資件数も583件と前年を20%下回った。新型コロナウイルスの影響下、投資意欲の減退につながったとみられる。

4~6月は減少幅が30%超に拡大

VECは四半期ごとに国内のVC(事業会社のコーポレートベンチャーキャピタルを含む)による投資動向調査を実施している。今回の第2四半期(4~6月)調査には105社が回答した。

第2四半期の国内投資額は359億6000万円で、前年同期(529億5000万円)に比べて32%減少した。前年と比べた減少幅は第1四半期(1~3月)の18.8%から一層拡大した。前期比では7.2%減だった。一方、投資件数は262件で、前年同期を139件、前期を57件それぞれ下回った。

第2四半期の国内投資を業種別にみると、「コンピューター及び関連機器、ITサービス」が41.1%とシェアトップながら、金額は前年から約103億円減の144億1000万円。次いで「工業、エネルギー、その他産業」17.5%、「メディア、娯楽、小売、消費財」14.3%、「バイオ、製薬」11.9%などとなった。

「エクスパンション」がシェアを伸ばす

また、国内投資のステージ(成長段階)別動向では「アーリー」がシェア47.7%(前年同期56.4%)で引き続きトップ。以下、「エクスパンション」31.4%(同23.1%)、「シード」14.0%(同14.1%)、「レーター」6.9%(同6.4%)。事業の本格展開から拡張段階にあたる「エクスパンション」の伸びが目立つ。

第2四半期に新設されたファンドは18本・819億3000万円。これにより、2020年上期の新設ファンドは計37本・1442億7000万円で、前年に比べ本数は9本増えたものの、金額は約230億円減った。

文:M&A Online編集部