「スポーツと健康のソリューションカンパニー」を標ぼうするのはルネサンス<2378>。97店舗(ほかに受託34店舗、3月末)を展開し、コナミスポーツ、セントラルスポーツに次ぐ業界3位の座を固める。闘病中の競泳女子の池江璃花子選手は「スポーツクラブルネサンス」に所属する。
ルネサンスの出自はやや意外。1979年に大日本インキ化学工業(現DIC)の社内ベンチャーとして、ボウリング場を改装してテニススクールを千葉市内にオープンしたのが始まり。総合型スポーツクラブに転進したのは80年代後半から。これまで三菱地所、キッコーマン、日機装、帝人などから傘下のスポーツクラブを買収し、全国的な店舗網を確立した。
2014年にはベトナムに進出した。現在、同国初の日本式スイミングスクールをハノイで2カ所運営する。会員数はすでに1000人を超えるという。
大手各社はスポーツクラブの枠を超えて、健康サポートや介護予防に力を注いでいるが、ルネサンスは16年から新業態の介護リハビリ施設「元氣ジム」を展開中。
当初はDICの100%子会社だったが、2004年に株式上場し、今ではDICの持ち株比率は20%を下回り、経営のフリーハンドを手にしている。株主優待券は100株保有で2枚(500株以上は一律10枚)もらえる。1枚につき1人が無料で施設を利用できる。
◎スポーツクラブを取り巻く主な流れ
1964年 | 東京五輪 |
1965年 | 民間スイミングクラブが登場 |
1970年代 | 石油危機(73年)、70年代後半にジョギングブーム、ダンスブーム、テニスブーム |
1980年代 | ローインパクトエアロビクス導入始まる(86年) |
エアロビクス、スイミングスクール、スキー、スキューバ、ゴルフブーム | |
都心だけでなく郊外にも大型クラブ、20代女性から30~40代男女へマーケット拡大 | |
スイミングスクールからスポーツクラブへに業態転換 | |
1990年代 | バブル崩壊、赤字クラブ続出。ダンス系・カルチャー系プログラムの導入始まる |
中高年層の参加が徐々に進む | |
2000年代 | 格闘技系プログラムが広がり始める(00年)、アウトドアフィットネスプログラムの導入が進む(09年)、ホットヨガ業態が広がる(13年) |
※セントラルスポーツのHPから抜粋
文:M&A online編集部
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