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Securities(有価証券)の語源は?|金融・経済の英単語

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Securities-有価証券

security は「安全、防御」などの意味ですが、法律の分野では「担保、抵当、保証金」などの意味があり、複数形のsecurities は「有価証券」を意味します。

この名詞のもとになっている動詞の secure (守る、安全にする)は、se- (離れて) と cura (心配)に分解され、後ろの部分は「世話、治療」を表すcureとなりました。分離の se-で始まるメジャーな単語としては、select, separate, seduce などがあります。

さて secure の形容詞は curious (好奇心の強い)、名詞は curiosity (好奇心)です。また pro- (前方に) という接頭辞がついて procure (獲得する) という動詞ができています。procure は「特に努力や苦労をして手に入れる」意味で使います。名詞 procuration は「獲得」のほかに「手数料」の意味もあります。insecure (確かな) という形容詞もありますね。

care も同じルーツですね。形容詞 careful (注意深い)はよく使う単語ですし、careless (不注意な) も「ケアレス·ミス」などという日本語になっています。chary (用心深い) という語もこれらの仲間です。

フランス語では、真ん中の部分の "cu" が脱落して "sûr" (確かな)となりましたが、この形容詞の女性形から sure (確実な、確信した) という英語ができました。野球で「イチローのシュアなバッティング」と言っているのはこれです。このsure にいろいろな接頭辞がついて新たな語彙が生み出されています。

そのひとつが「保険」の insuranceです。動詞は insure (保証する保険をかける)。イギリスでは assurance という語も「保険」の意味で使うようですが、これは動詞 assure (請け負う、保証する)の名詞形です。insure の姉妹語と言えるのが ensure で、これも「保険をかける」の意味があります。

文:猪浦道夫・天宮徹也(共同執筆)/編集:M&A Online編集部

猪浦 道夫 (いのうら・みちお)

ポリグロット外国語研究所代表。翻訳家。東京外語大学卒。イタリア政府国費留学生を経て同大学院修了。野村證券、旧日本興業銀行、ブリヂストン、キヤノン等において研修講師を務める。現在は、一般向けの「再チャレンジ英語セミナー」「9か国語の超速習セミナー」など多数のセミナーも主催。またブレークスルー大学、DHC主催の語学セミナー講師、DHC翻訳者新人コンテストの審査委員長を務めた。

著書: 語学界のバイブル的ベスト&ロングセラー『語学で身を立てる』(集英社新書)他、『英語冠詞大講座』(DHC)、『英語語彙大講座』(DHC)、『日本人のための再チャレンジ英語全6巻』(ポリグロット外国語研究所出版会)など。

ポリグロット外国語研究所のホームページはこちら
http://www.polyglot.jp/


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