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Depreciation(減価償却)の語源は?|金融・経済の英単語

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"depreciation" は「価値の低下」のほかに、金融では「貨幣購買力の低下」を意味します。米語では「減価償却」の意味でも使われ、"depreciation reserves" は「減価償却引当金」です。

この単語は、"depreciate"(価値を減ずる、市場価値を下げる)という動詞の名詞形ですが、起源はラテン語に遡り、de(下へ)とpretium(価)と-ate(動詞語尾)に分解され、「価値を減ずる」となります。専門的には「税金上で資産などの減価償却を求める」という意味になります。

de- の代わりにポジティブな意味の接頭辞 ad- をつけると、"appreciate"(正当に評価する、理解する、鑑賞する、感謝する)という動詞になります。

"I appreciate your cooperation."(ご協力に感謝します)"という口語表現が広く用いられていますが、appreciate には「値上がりする、価格が上昇する」という意味もあります。名詞の "appreciation" (正しく評価すること、鑑賞、値上がり)や、形容詞の "appreciative" (真価がわかる、感謝している)も日常でよく使われます。

さて、pretium は「価値」を意味することから、英語の "price"(値段、価格)がこの単語の直系の子孫であることは、比較的容易に想像がつくかもしれません。

否定形の形容詞である "priceless"(プライスレス;値段がつけられない)は、某カード会社のCMで使われていますね。 "price" の兄弟は "praise"(誉める、賞賛)です。

形容詞 "praiseworthy"(賞賛に値する)もネイティブの間でよく使われる言葉ですが、英語ではこのように母音を換えて別の語をつくることがよくあります。この現象はゲルマン系言語のひとつの特徴でもあり、言語学では 「Ablaut(アプラウト;母音交替)」と言います。

例えば、sitとset、riseとlayも実は兄弟です。これらの語は、母音を換えることによって自動詞と他動詞を区別しています。praiseに接頭辞 ad- をつけると "appraise"(評価、価格査定する)という語ができます。形容詞の "precious"(高価な、貴重な)も、この家族の一員です。

文:猪浦道夫・天宮徹也(共同執筆)/編集:M&A Online編集部

猪浦 道夫 (いのうら・みちお)

ポリグロット外国語研究所代表。翻訳家。東京外語大学卒。イタリア政府国費留学生を経て同大学院修了。野村證券、旧日本興業銀行、ブリヂストン、キヤノン等において研修講師を務める。現在は、一般向けの「再チャレンジ英語セミナー」「9か国語の超速習セミナー」など多数のセミナーも主催。またブレークスルー大学、DHC主催の語学セミナー講師、DHC翻訳者新人コンテストの審査委員長を務めた。

著書: 語学界のバイブル的ベスト&ロングセラー『語学で身を立てる』(集英社新書)他、『英語冠詞大講座』(DHC)、『英語語彙大講座』(DHC)、『日本人のための再チャレンジ英語全6巻』(ポリグロット外国語研究所出版会)など。

ポリグロット外国語研究所のホームページはこちら
http://www.polyglot.jp/


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