この「お別れの会」はトヨタ自動車や豊田自動織機などトヨタグループ17社が開いた。社葬費用はそれぞれの会社が分担したのだろうが、損金として認められるものも多い。社葬費用は福利厚生費として計上可能だ。
ホールやホテルなどの葬儀会場使用料や会場設営費、僧侶らへのお布施、生花・祭壇費、社葬通知状作成費用、会葬御礼、会葬御礼品、飲食費、告知広告費などが対象となる。一方、戒名料や納骨費などは遺族・親族が負担するのが一般通念とみなされ、企業の損金としては認められない。
社葬で気になるのは「香典」だ。参列者が多いだけにそれなりの額になりそうだが、会社側が受け取ると「収入」として計上され、税務上ややこしくなるので辞退するケースがほとんどという。つまり社葬費用は完全に企業側の「持ち出し」となる。
葬儀会社のユニクエスト(大阪市)の調査によると、過去1年間の個人の葬儀費用は一般葬で191万円、家族や親族のみが参列する家族葬で110万円という。政治家の国葬や合同葬は個人の葬儀の100人分以上の経費をかけることになる。これを高いと見るか、安いと見るか…。
文:M&A Online編集部
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