2024年の上場企業によるM&A件数は前年を14.3%上回る1221件(適時開示ベース)と4年連続で増加し、2007年(1169件)以来17年ぶりの最多更新となった。活況を呈するM&A戦線を「都道府県」の視点から眺めると、どんな勢力図が浮かび上がるのか?
全国的なM&Aの分布状況を大づかみすることを目的に、2024年の全1221案件について、買い手、売り手、対象(自社や子会社・事業がターゲット)のいずれかの立場でかかわった件数を都道府県別に単純集計した(一覧表)...
上場企業によるM&Aは2024年も快進撃が続いた。年間件数は前年比14%増の1221件と、17年ぶりに過去最多を更新した。2年連続で1000件の大台を超えたのも初めてだった。こうした中、最も多くのM&Aを手がけたところはどこだったのか。
TOB(株式公開買い付け)が積み上がっている。2024年上期(届け出ベース)は41件と前年を13件上回った。上期で40件を超えるのは2009年(42件)以来15年ぶり。牽引役は海外勢を中心とする投資ファンドで、全体の3分の1以上を占める。
2024年の上場企業によるM&A件数(適時開示ベース)が5月末で早くも500件を突破した。昨年より1カ月速いペースで、過去10年でも最速だ。アフターコロナの到来を背景に、昨年のM&A件数は16年ぶりに年間1000件の大台に乗せる快挙となったが、今年に入って増勢がさらに強まっている。
2024年3月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比13件増の118件となり、前年同月を6カ月連続で上回った。1-3月の累計も16年ぶりに1000件の大台を突破した2023年を40件上回る315件とハイペースで件数を重ねている。