◆2018年第3四半期のTOBプレミアムの動向

アーバンライフのTOBはプレミアムが139.35%!

2018年第3四半期の全TOB(12件)のTOBプレミアムの平均は33.39%、ディスカウントTOB (2件)を除いた10件の平均は41.25%でした。ディスカウントTOBを除いた平均は前年同期4.92%、直前四半期は24.78%でしたので、上昇しています。

上昇要因としては、三菱地所<8802>によるアーバンライフ<8851>TOBのプレミアムが139.35%、芙蓉総合リース<8424>によるアクリーティブ<8423>TOBプレミアムが56.6%と突出しており、この2件を除外すると平均は27.07%となることから、市場全体の動向としては概ね直前四半期を若干上回る程度でした。

プレミアムの上昇は、件数増の活性化を反映したものと考えられ、特殊要因として特に大きなプレミアムの取引が2件発生したことで全体の平均がかさ上げされたと考えられます。

◆今後のTOB動向を予想

従来型は低調か? MBO・バイアウトは活性化する可能性も

引き続き、グループ再編型のTOBは一定の取引量を維持するものと考えられます。親子上場会社の子会社に注目です。

一方、日経平均株価は7月から8月にかけて高値持ち合いを続けたのち、9月に大きく上昇して上昇トレンド入りが期待されましたが、10月には9月の上昇を打ち消して大幅な下落となり、高値波乱から下落トレンド入りが懸念される状況となりつつあります。

企業の9月決算の発表も業績予想の下方修正が散見され始め、政府の消費増税への積極姿勢による消費減の懸念や米中貿易戦争によるグローバル経済への懸念もあり、実体経済の不透明感も高まっている状況といえるでしょう。

足元はTOBの活性化がみられるものの、このような状況下では企業の投資意欲はやはり低調気味に推移する可能性があると考えられます。よって、従来同様、事業会社による積極的な事業拡張を目的としたTOBは低調となる可能性が高く、株価が6か月以上低迷しているような企業のMBO・バイアウトなどは活性化する可能性があるというシナリオを維持したいと思います。