最後は白金のシェラトン都ホテル内にある「大和屋三玄」です。大和屋ブランドは明治10年、1877年に始まった由緒あるものです。ホテル内のレストランですが、入り口からは石畳の上を歩いて雰囲気を盛り上げる造りとなっています。店内からは緑豊かな庭を見ることができ、自然の移ろいと四季折々の料理とを同時に楽しむことができます。個室で懐石料理を食べることもできますが、天ぷらや寿司専門のカウンターが店内に設けられ、気分次第で好きな料理を選択できます。大変、使い勝手の良いお店です。こちらの個室は外から見られないような工夫がなされているため、政治・芸能関係者が良く使うことで有名です。メニューは毎月変わるので、いつ訪れても楽しめます。
こちらの店舗はコズミックホールディングスが買収した株式会社李之三玄(きしさんげん)が運営しています。コズミックホールディングスは、新興外食企業。関西を中心にFC店を含め400店舗を展開し、売上高は約140億円。「ゆずの小町」や「知床漁場」などの業態を関東にも送り出しています。
同社はブランド力をつけるため、買収戦略を打ち出しました。老舗の「大和屋」を傘下に収めたことで、出店計画に注力できる体制ができました。最近は酒蔵なども買収しているようです。今後は食の川上から川下までの企業へと成長するかもしれません。
文:麦とホップ@ビールを飲む理由