鉄軌道5社の1941年度の鉄軌道の建設距離は、鉄道は九州鉄道77.48km、九州鉄道大川線16.04km、博多湾鉄道汽船50.95km、筑前参宮鉄道13.66km、総計158.13kmであった。軌道は、九州電気軌道39.75km、小倉電気軌道4.34km、福博電車26.61km、九州鉄道三井線32.85km、同大牟田市内線4.69km、総計108.24kmであった。鉄道と軌道をあわせると、266.37kmとなった...
西日本鉄道は、北部九州を営業基盤とする九州電気軌道、九州鉄道、博多湾鉄道汽船、福博電車、筑前参宮鉄道の鉄軌道5社が合併して誕生した。この西日本鉄道の成立に至る資本統合の歴史を『西日本鉄道七十年史』『西日本鉄道百年史』などを参考に探ってみる。
鉄道王・堤康次郎が武蔵野鉄道の支配に乗り出した。武蔵野鉄道の大株主となった堤は、配下の者を経営陣として送り込み、武蔵野鉄道の経営再建に乗り出す。ともかくも成功を収めた堤は、前編で述べた「旧西武鉄道」との競合・対立を、合併によって乗り越えた。