街中にみるM&A カルピスとアサヒの甘い関係

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アサヒはカルピス買収で、国内清涼飲料市場でシェア3位の地位をさらに強固にする狙いがありました。買収後、カルピスの国内飲料事業は2013年にアサヒグループホールディングス子会社のアサヒ飲料に移管されました。16年1月にはアサヒ飲料がカルピスを吸収合併するなど、経営統合を加速させてきました。

カルピスを巡るM&A
1990年 味の素がカルピスの筆頭株主
2007年 味の素がカルピスの全株式を取得し、経営統合
     アサヒ飲料とカルピスが自販機事業を統合
2012年 アサヒグループホールディングスが味の素からカルピス株を約1200億円で買収
2016年 アサヒ飲料がカルピスを吸収合併

そして 今年6月、両社の 両社のM&Aの成果を生かした新商品が登場します。「アサヒおいしい水プラス カルピスの乳酸菌」です。六甲や富士山などの「おいしい水」シリーズにカルピスに含まれる乳酸菌を加え、自然と健康をイメージさせる飲料に仕上がりました。この「おいしい水プラス カルピスの乳酸菌」、見た目は普通の透明な水ですが、飲むとカルピスのほんのりとした甘さが感じられます。

カルピスが味の素の子会社のままだったら、「おいしい水プラス カルピスの乳酸菌」は生まれていなかったことでしょう。そのうち、両社の看板商品である三ツ矢サイダーとカルピスを融合させた商品が登場する可能性もあるかもしれませんね。

文:M&A Online編集部

【関連リンク】
・【味の素】カルピス買収・売却から見える、味の素グループの経営戦略
【アサヒグループホールディングス】欧州ビール事業4社大型買収までの布石

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