まずは、今年4月から「よなよなエール」の飲食店向け大樽を東京や神奈川などの一部エリアで販売スタート。既に「よなよなエール」が好きだという人のニーズに応えるほか、新たなファン獲得でクラフトビール市場全体の活性化を目指します。
9月には、それまでコンビニ限定で販売されていた「グランドキリン」をスーパーなどの量販店やネット通販でも買えるように販路を拡大しました。
そして、10月。アメリカのブルックリン・ブルワリーと資本・業務提携を締結。ブルックリン・ブルワリーは、クラフトビールメーカーとしてはアメリカ国内12位の規模ですが、輸出量では2位と、世界的にも有名なメーカーです。今後、主力商品の「ブルックリンラガー」をキリンの工場で生産していくといいます。
さらに、来年4月からは、原料であるホップを国内のクラフトビールメーカーに供給すると発表しました。ホップの調達をバックアップすることで、国内のクラフトビール市場を後押しするとともに、年々減少している国産ホップの需要を拡大しようという狙いもあるようです。
日本のクラフトビールのシェアはビール市場全体の1%にも満たないものですが、アメリカでは10%以上にまで急成長しました。まだまだ成長の余地があるだけに、キリンがクラフトビール事業に積極的に取り組んでいるのもうなずけます。
文:M&A Online編集部