「やまぜんホームズ」定額注文住宅で業界に新風|【東証PRO】

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写真はイメージです(scyther5/iStock)

やまぜんホームズ(三重県桑名市、前野一馬社長)は2017年3月3日に東京PROマーケットに上場した。前野社長が1976年に建築リフォームの個人事業として創業し、以後、リフォーム事業から一般建築、土木、鉄骨、不動産、建売住宅と事業を広げてきた。営業エリアは現在、三重、岐阜、愛知の東海3県と滋賀県。これまでに約2000戸の建築販売実績がある。

同社の強みは、家を建てたい人が最も知りたいにもかかわず、設計変更や付設工事、住設のオプション分の費用などがとかく不明瞭になりがちだった注文住宅の価格に明確な定額料金を取り入れたことにある。

企画・設計力に強みを発揮

定額注文住宅は「わんこパック」と銘打ち、延床面積32坪の範囲内なら間取りを自由に設計できるプランとして提供している。カーテンや照明、オール電化付きで、販売価格は1500万円(付帯工事費含む)。注文住宅の価格設定の複雑さを気にせずプランニングできる「ありそうで、なかった」提案が顧客にも好評で、着実に業績を伸ばしてきた。

規格プラン商品を一例で示せば、屋上庭園付住宅「TRIE」(トゥリエ)、全館空調住宅「KOQ」(コキュー)、平屋住宅「縁+joy」など。いずれもコンセプトを明確に示したうえで、100通りからプランを選択できる。

注文住宅はフルオーダーとセミオーダーで展開している。フルオーダーは平屋は「彩家」(イロカ)、2階建ては「家:full」(カラフル)という商品で、それぞれ1780万円、1880万円から。セミオーダーは「UNITE」(ユニテハウス)という箱型の家を提案している。

また、住宅では建築後のアフターフォローも重要な要素。やまぜんホームズは、毎年、オーナー家族が集う「オーナーズ感謝祭」を開くほか、「60年長期保証」も打ち出している。60年長期保証は販売後、20年目まで計6回の無償定期点検を行い、以降は20年目点検の結果に基づいて有償メンテナンスを受けた場合、さらに10年間、構造躯体・雨漏りに関する保証を延長し、10年ごとに計60年まで保証するというもの。入居後も確実なアフターフォローに努めている。

住宅展示場・ショールームは現在、東海3県に18カ所ある。

飲食、介護事業も展開

実はやまぜんホームズには住宅建築業のほかに、飲食業と介護事業という“別の顔”もある。飲食業では三重県内に海鮮・日本料理・仕出しの「宙乃台所」2店舗、うなぎ料理の「だるまうなぎ」1店舗を運営している。

介護事業では、三重県内に認知症対応型・共同生活介護のグループホーム「マミーハウス介護センター」「グループホームつばめ」「グループホームゆのやま」を3施設運営する。

「住」専業にとどまらず、「食」「介護」という暮らし全般に対する複合的な事業展開も同社の強みの1つといってよい。2021年7月期業績は売上高60億2700万円、経常利益2200万円、最終利益500万円。

文:M&A Online編集部

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