アートフォースジャパンは1990年創業で、この10月に東京プロマーケット(TPM)への上場を果たしたばかり。メイン事業は地盤改良工事、地盤調査事業、土木建築工事で、従業員数は約190人。本社は静岡県伊東市にあり、国内18カ所に営業所などを置く。

創業当初の社名はアートクレーンカンパニー。移動式クレーンのリース業をメインとしていたが、売上比率で見ると建設資材のレンタル・リースなどとあわせて6%ほど。今では1996年に進出した地盤改良工事関連の事業が8割を占める。

国土強靭化の時代二ーズに即応

1998年5月にアートクレーン株式会社に組織変更し、2018年7月に現在のアートフォースジャパンに社名変更した。

その同社にエポックが訪れたのは2017年3月。液状化を抑制する工法として注目を集めていたCDP工法(ケーシングを用いて砕石をパイル状に打設し、緩く堆積した砂質土地盤の密度を増大させる工法)について、国土強靭化を推進するレジリエンスジャパン推進協議会(東京都千代田区)から「強靭化大賞」部門で優秀賞を受賞したことだ。このCDP工法は同社がフランチャイズ加盟していたジャパンホームシールド(新潟市)と共同開発したものだった。

東日本大震災以降はもちろん、北海道胆振東部地震など大きな地震のたびに地盤沈下や液状化が問題になり、その対策が急務となっている。そうした時代のニーズに呼応した新工法でもあったのだ。

周辺事業をM&Aで取り込む

同社の強みは、建築事業のアクシス(静岡県伊東市、セキスイハイム東海の本体工事店)、土留めパネルのリース事業を行うクラウン工業(茨城県土浦市)、営繕工事の塚本工務店(神奈川県小田原市)を次々に傘下に収め、連結子会社としたことにある。そのネットワークを生かし、グループ内で地盤の調査から改良工事、品質保証までワンストップで行う。

例えば、地盤品質保証。同社グループが地盤改良工事を行った住宅で万が一、住宅が傾く不同沈下などの地盤事故が発生した場合に、住宅の引渡日から10年間もしくは20 年間、地盤修復工事費用と住宅の損害を同社グループが工務店等に対し賠償する仕組みを採用している。

アートフォースジャパンでは傘下3社のM&Aを2016年から2017年にかけて実施。いずれも全株式を取得し完全子会社化した。

地盤改良にはさまざまな工法がある。地盤内に柱状の補強体を築造する柱状改良工法が一般的だが、同社は表層改良なども手がけ、ニーズに応じて最適な工法を提案するのがモットーだ。