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昭和シェルと出光の株式交換比率は|巽震二の国内株式TOBマーケットレビュー(9)

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2018年第2四半期(4-6月)の国内株式TOBの概況

2018年第2四半期に公表された国内株式を対象とするTOBは7件でした。直前四半期の公表件数は8件、前年同期の公表件数は7件でしたので、TOB市場は概ね横ばいでやや低調な状況にあります。

7件のうち、1件が親子上場会社における上場子会社の非上場化を目的として実施したものでした。他方、上場を維持する連結子会社化を目的としたもの(うち1件は上場持分法適用会社の上場子会社化、もう1件はファンドのエグジットのためのマイナスプレミアムによる形式的公開買い付け)が2件あり、全体として親子上場数は1社の増加となりました。

また、非上場会社の持分法適用上場会社からの非上場完全子会社化が1件ありました。その他、スクイズアウトを伴う完全子会社化を目的としたものが2件、持分法適用会社化目的TOBが1件ありました。

1.親会社による上場子会社の完全子会社化

買付企業 対象企業 TOBプレミアム
東洋製罐グループホールディングス 東洋鋼鈑 0.56%

2.持分法適用会社の上場を維持する連結子会社化

エー・アンド・デイ ホロン 32.95%

3.上場会社による他の上場会社の上場を維持する子会社化

ジョイフル フレンドリー ▲-51.69%

4.非上場会社の上場持分法適用会社の非上場完全子会社化

CKホールディングス キタムラ 31.55%

5.資本関係がなかった上場会社による他の上場会社の非上場子会社化

ベルーナ さが美 25.00%
アクティオホールディングス 三信建設工業 25.00%

6.上場会社による他の上場会社の上場を維持する持分法適用会社化

日本アジアグループ サンヨーホームズ 33.63%

以上、筆者作成

TOBプレミアムの動向は

2018年第2四半期のTOB全7件のTOBプレミアムの平均は13.86%、マイナスのプレミアム1件を除いた6件の平均は24.78%でした。マイナスのプレミアムを除いた平均は前年同期25.55%、直前四半期29.75%でしたので、下落しています。しかし下落幅は軽微であり、おおむね市場動向に大きな変動はないものと考えられます。

引き続き、グループ再編型のTOBは一定の取引量を維持するものと考えられます。今後も親子上場会社の子会社に注目です。

文:巽 震二(証券アナリスト)

巽 震二 (たつみ・しんじ)

フリーランスマーケットアナリスト。
証券アナリストとして大手証券会社調査部勤務後、専業個人投資家に転身。
アベノミクスの波に乗って2015年、目標資産残高を達成し、トレーディングもめでたく卒業。 現在はフリーランスマーケットアナリストとして活動中。本連載はペンネームで寄稿している。


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