「スタートアップワールドカップ2024」九州予選　登壇スタートアップ11社が決まる

2024-08-15

2024年5月21日に、京都大学で開催されたスタートアップワールドカップ2024京都予選の表彰式の様子

2024年8月27日に熊本城ホール（熊本市）で開催されるピッチ（短いプレゼン）コンテスト「スタートアップワールドカップ2024九州予選」に登壇するスタートアップ11社が決まった。

主催者で米シリコンバレーのベンチャーキャピタルであるペガサス・テック・ベンチャーズ（日本法人は東京都港区）が、約230社の応募の中から書類審査で11社に絞り込んだ。

スタートアップワールドカップ2024の日本での予選は、すでに京都（2024年5月21日）と東京（2024年7月19日）で開催されており、それぞれの優勝企業であるヘラルボニー（盛岡市）と、Digital Entertainment Asset Pte.Ltd（シンガポール）の2社が、2024年10月に米シリコンバレーで開催される世界決勝戦への出場を決めている。

九州からはどのような企業が世界に挑戦することになるだろうか。

熊本や福岡などの4市長が討論

スタートアップワールドカップ2024は、世界100以上の国と地域で予選が行われるビジネス・ピッチコンテストで、同コンテストの優勝企業には優勝投資賞金100万ドル（約1億5000万円）が贈られる。

九州予選では会場を訪れる人とオンラインを合わせ、約2000人が観戦する見込みで、当日、会場では大西一史熊本市長、高島宗一郎福岡市長、武内和久北九州市長、長野恭紘別府市長ら４市長によるパネルディスカッションのほか、熊本市、福岡市、北九州市、別府市、鹿児島市の5市が、スタートアップ支援に関する共同宣言を行う。

2年連続の世界チャンピオン輩出の可能性も

決勝大会に出場するヘラルボニーは、知的障害のある作家のアート作品をデータ化するとともに著作権の管理などを行う事業を展開しており、Digital Entertainment Assetは、ブロックチェーン技術によるゲームアイテムNFT（非代替性トークン）を提供する事業を手がけている。

この2社に九州予選を勝ち上がったスタートアップが加わるわけだが、どの企業が駒を進めるのか。

2023年の世界決勝戦では、AI（人工知能）医療機器の開発を手がける東京予選代表のアイリスが世界チャンピオンの座を獲得し、優勝投資賞金100万ドルを手にした。

九州予選優勝企業を含む3社から、2年連続の世界チャンピオンは誕生するだろうか。

【スタートアップワールドカップ2024九州予選に登壇するスタートアップ11社は次の通り】

登壇企業	事業内容
ArchiTek https://architek.ai/ja/busines...	防水・防塵・ファンレスが必要とされる組込製品にも使用可能な小型・高速・低消費電力のエッジAIプロセッサ「AiOnIc®-chichibu」を提供
エニキャリ https://www.anycarry.co.jp/	ルート・オンデマンド配送を統合した配送管理システム「ADMS」や手軽に即配を利用できるラストワンマイルのデリバリープラットフォームを提供
FOMM https://www.fomm.co.jp/	ドアから一切浸水せず、水害時には水に浮いて水面を低速移動できる4人乗り小型EV「FOMM ONE」を生産・販売
F.MED https://f-med.co.jp	動作の縮小化と手振れ制御により、医師の繊細な器具操作を正確に再現できるマイクロサージャリー（顕微鏡下で直径数ミリメートルの血管をつなぐ手術）支援ロボットシステムを開発
StapleBio https://staplebio.jp/	疾患たんぱく質の発現量やウイルス複製を制御することができる、血中安定性に優れた人工核酸「Staple核酸」を用いた希少疾病・新興感染症などの医薬品を開発
Terra Charge https://terra-charge.co.jp/	電気自動車（EV）向けの充電サービス「Terra Charge」の運営とEV充電器の設置から補助金申請・電気工事・運用管理システムまでを無料で提供
トヨコー https://www.toyokoh.com/	老朽化した橋梁などのインフラ構造物のさびや塗膜、さびの原因となる視認不可の塩分を高速で除去できる高出力のさび・塗膜除去レーザー「CoolLaser」を開発
フツパー https://hutzper.com/	工場での検品業務等の外観検査を自動化するAI（人工知能）や、設備保全・人員配置最適化AI、オーダーメイドのデータ分析AI開発サービスなど、製造業向けAIソリューションを提供
PDエアロスペース https://pdas.co.jp/	ジェット・ロケット燃焼モードの切替が可能なエンジンをベースに、従来とは異なり飛行機のように離着陸が可能な、完全再使用型の宇宙飛行機を開発
株式会社Lily MedTech https://www.lilymedtech.com/	圧痛や被爆リスクがなく、検査者のスキルに依存せず撮像できる3次元超音波乳がん検査装置「COCOLY」とAI（人工知能）を活用したMRI（磁気共鳴画像）データの読影サービスを提供
WAmazing株式会社 https://corp.wamazing.com/	訪日外国人旅行者がタクシー・宿泊施設・アクティビティの予約や、空港での無料SIMカード受取、決済等がワンストップで可能なプラットフォーム「WAmazing」を提供