佐賀県内ではトップを堅持、店舗統廃合も推進

最近の佐賀銀行は、県内企業のメインバンク率のシェアも5割を堅持し、県内トップ地銀であることに揺るぎはない。帝国データバンクの調査によると、2014年11月末時点で佐賀県内に本社を置く企業1万1998社のうち6635 社(55.3%)が同行をメインバンクと認識し、県内企業の業種別・売上規模別に見ても、佐賀銀行がトップシェアを占めている。

ちなみに、2 位は第二地銀の佐賀共栄銀行。3 位は佐賀信用金庫であった。県外に本店を置く金融機関では西日本シティ銀行(福岡市)、親和銀行(佐世保市)、福岡銀行(福岡市)がいずれもシェア10%未満でああるものの一定のシェア率を維持している。また、ふくおかフィナンシャルグループの勢力が少しずつではあるものの拡大しているようだ。

現在、佐賀銀行は福岡銀行・筑邦銀行・十八銀行・親和銀行・肥後銀行・大分銀行・宮崎銀行・鹿児島銀行・西日本シティ銀行とATMの相互開放協定(九州ATMネットワーク)を結んでいる。福岡(西日本シティ銀行や福岡銀行)と長崎(親和銀行)に挟まれるかたちの県内トップバンクとしては、こうしたネットワーク・枠組みなどに地域金融機関の存立の方向性を模索している様子が見てとれる。

なお、佐賀県は大手行としては三井住友銀行の勢力が強い地域でもある。これは、三井住友銀行の淵源の1つに佐賀の第百六国立銀行があり、そのことが永々と影響しているのかもしれない。

ブランチ・イン・ブランチという選択

佐賀銀行は、店舗ネットワークの再編による店舗運営の効率化と営業力強化を目的として、福岡県内の7支店・1出張所、計8拠点について、支店を出張所に種別変更したうえでブランチ・イン・ブランチ方式によって移転統合を進めている。このブランチ・イン・ブランチ方式は、最近多くの銀行で取り入れはじめた拠点統廃合の手法の1つということができる。

ブランチ・イン・ブランチ方式とは、端的にいうと、1つの店舗内に複数の支店や出張所を併設し、銀行業務を行うことである。店舗は1つになっても支店・出張所としては複数の支店・出張所が存続するため、顧客にとっては取引店名や口座番号の変更はなく、通帳やキャッシュカードの変更手続きも不要である。

銀行にしてみれば、いわば拠点再編後に問題が起きにくい拠点固定費の削減手法の1つということになるだろうか。どの県でも同様だが、県内トップ行といっても先行きに予断を許さない経営状況が続いている。

文・M&A Online編集部